3年目のクールビズ 
今年は“さりげない自己主張”

 平成17年夏から本格的に始まったクールビズ。3年目を迎えた今年、クールビズ商戦が様変わりしつつある。ノーネクタイ用のボタンダウンシャツが飛ぶように売れるような状況は終わり、「おしゃれにクールビズを楽しむ」(百貨店担当者)のが今年の傾向だとか。上着などに付けるピンズの売り上げが好調で、肌着もVネックのタイプが主流になるなど、“さりげない自己主張”がキーワードになりそうだ。(村田雅裕)

胸元
 ピンズとはいわゆるピンバッジのことで、高島屋大阪店では、ピンズを買い求める40代後半から60代の男性が増えている。昨年は一昨年と比べて売り上げが10%増で、今年はそれ以上の伸びを期待している。それも客単価が高くなったためだ。以前は3000〜5000円の商品が主流だったが、今年は1万2600円の「ピッコラ・ステラ」というブランドの昆虫を模したピンズが売れている。中でも人気なのがカブトムシ。

 「『ちょいワルおやじブーム』から始まったおしゃれ心が、品格を求める方向に変わりつつあるのでは」と担当者。


一息
 東急ハンズ心斎橋店(大阪)では、扇子の売れ行きが好調だ。担当者によると、「一昨年、昨年と伸びてきているので、今年も期待しています。夏がとにかく暑いということが、売り上げ増の要因だと考えています」。今月上旬の段階で、昨年よりも売り上げは2割増。男性向けの扇子の売れ筋は、無地のタイプや日本の伝統的な柄が入ったシックな物だという。

 環境問題を考慮し、夏でも室内温度は高め。またクールビスの時代でも、「大切な商談ではネクタイ、スーツ着用は変わっていない」(百貨店関係者)ので、扇子は今や、サラリーマンの必需品になっているのかも。


肌着
 「クールビズはまず、ノーネクタイということから始まりましたが、消費者は本物の涼しさを求め始めてきたと思います」と下着メーカー、ワコールの担当者は話す。

 ワコールでは、運動用でもビジネス用でも使える肌着「空流(くうりゅう)」を発売。肌に触れた瞬間にひやりとする新素材を使ったものだ。また、ビジネス用として、シャツに汗染みがつきにくくした素材の新製品も発売。同社では今年、男性用肌着で前年比3割増を目指すという。

 グンゼは、男性肌着「ボディーワイルド」シリーズと「YGX」シリーズで、「吸汗速乾」素材の新素材を使った新商品を発売。対前年比110%が目標で、素材にこだわった商品で“涼しさ”をアピールしている。

 ただ素材だけでなく、グンゼによると、17年以降、肌着の世界で“革命”が起きているという。

 「団塊の世代の方は、ボタンダウンの下に丸首U字型のシャツを着て、肌着を見せるのがファッションでしたが、今は逆。肌着を見せないのが主流になっていて、売れ筋はVネックです」とグンゼの広報担当者。

 同社の18年のVネック肌着の販売数は、17年の3.2倍を記録した。


成熟
 第一生命経済研究所経済調査部の永濱利廣・主任エコノミストによると、今夏のクールビズ商戦は「3年目ということもあり、市場の成熟化から1人当たりの出費額が減ると予想される」という。「市場の成熟化」とは、「皆さん、既にクールビズ対応のシャツは持っていると思います。ブームが落ち着き、新規に購入する人が減るということです。消費者は、より付加価値の高い物を求めるということになるかと思います」と解説する。

 永濱さんの分析では、新規採用の増加で購入割合が増えることや、昨年の前半は記録的な日照不足で夏物衣料が不振だったことを勘案し、クールビズの市場規模は前年比2%増の1901億円と予測している。

(2007/06/22 08:52 Sankeiweb)

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【2007/06/28 11:57】 サラリーマン | トラックバック(0) | コメント(0) |


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